フロイトの局所論と構造論:キャリコンが知っておきたいカウンセリング理論

フロイト(Freud, S. 1856-1930)の精神分析学とその治療法は、カウンセリングの分野に応用されています。

精神分析的カウンセリングは、精神分析そのものではありません。

目次

局所論とは

フロイトの「局所論」とは、人の精神の構成領域を説明する理論です。

フロイトは、「人が意識している領域はほんの一部にすぎず、その奥底には無意識の領域が広がっている」という仮設を立てました。

局所論による心の構造

上部:意識(現状で認識している心の部分)

中庸部:前意識(認識はしていないが、努力によって意識できる部分)

深層部:無意識(抑圧され意識化しにくい部分)

局所論では、意識化される部分と、無意識の中に抑圧された部分のバランスによって、心は安定したり不安定になったりすると考える。

構造論とは

フロイトは局所論の後に、構造論を提唱しました。
パーソナリティ理論である心的装置論の1つです。
第2局所論とも呼ばれます。

心的装置は以下の3つで構成され、その調和と統一が保たれていると、環境への適応が円滑に行われると考えます。

  • イド(エス):本能や欲求等「快楽原則」の働きで、無意識の奥の刹那的で非論理的・非社会的なもの
  • エゴ(自我):イドと超自我と現実の間で、「現実原則」に基づいて、現実との調和をはかるはたらき
  • スーパーエゴ(超自我):成長過程で親の善悪感や躾等が取り入れられたもので自らを律して行動する働き
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