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理論

フロイトの防衛機制(適応規制):キャリコンが知っておきたいカウンセリング理論

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精神的安定を保つための無意識的な自我の働き「防衛機制」について

防衛機制とは

防衛機制は、自我に危険を及ぼす存在から心理的な安定を保つために用いられるさまざまな心理的作用のことを言います。通常は無意識的かつ反射的に生じる、誰にでも起こり得る正常な心理的反応です。

健常者の防衛機制は意識化されやすい一方、病的状態が進行するにつれて意識化は困難となります。無意識的、不随意的、機械的反復の傾向が強くなり、防衛は抵抗の形をとるようになっていき、他者の介入が困難となります。

19世紀末に S.フロイトによって提唱されました。

防衛機制の種類

抑圧/repression

容認しがたい思考、観念、感情、衝動、記憶などを意識から排除し、無意識へ追いやる自我の働き。防衛機制の基盤。

例:「思い出せない」「わからない」

否認

出来事の意味の一部や全体を拒否し、存在しないことにすること。

不安を起こすような外的現実を知覚しても認知せず、否定すること。

例:現実を認めない。

反動形成/reaction formation

苦痛な感情や、受け入れがたい欲求、抑圧している欲望や衝動と正反対の態度や行動をとること。

例:強い性的関心が極度の性的蔑視(べっし)や無関心の態度として現れる。

置き換え/displacement

本当の欲求を抑圧し、身近なことで満たせる欲求を満足させることで充足すること。

ある状況下で容認されがたい衝動や態度を、別の対象に向け換えて不安を解消しようとする機制。

例:父親に対する憎しみを職場の上司に向ける。

合理化/rationalization

満たされなかった欲求に対して、もっともらしい説明をつけることで、認めがたい現実から目を逸らす。

自分の行動の本当の動機を無意識のうちに隠し、ほかのもっともらしい理屈をつけて納得すること。

例:『イソップ物語』のキツネが、とろうとしてもどうしてもとれないブドウに対して、あれは酸っぱいブドウなのだと思い込む。

同一化・同一視/identification

「摂取」「取り入れ」とも言い、外界の対象(他者)と自己とを同一とみなす場合と、対象に属する諸性質や態度を自分のうちに取り入れて同一化する場合とがある。

自分にとって大切な人の一部の特徴あるいは全部を自分の中に取り込む。あるいは同じものだとして振る舞うこと。

例:親の特徴を自分のうちに取り入れ、子供が親に似ていく現象。 憧れている人のまねをする。

補償

ある部分に劣等感を感じている場合、他の部分を優位にしたり、優位に立つことで劣等感を埋め合わせようとすること。

知性化

感情や欲求、葛藤などを意識下して解放するのではなく、知識を集めたり抽象化したりする知的態度をとること。

感情や欲動を直接には意識しないで、知的な考えでコントロールすること。

例:屁理屈。現代社会では適応的。

抑制

苦痛な感情や記憶を意識の外に追い出すこと。

「抑圧」がその過程を意識できないのに対し、「抑制」では意識的に行われる。

愛他主義

自分では満たすことのできなかった欲求を、他者が満たすことのために献身的に尽くすこと。

ユーモア

苦痛における不快な感情でエネルギーを消費するのではなく、笑い飛ばすことで発散・解放し、苦痛を凌駕すること。

昇華/sublimation

抑圧された衝動が社会的、文化的に価値ある活動に置き換えられること。

社会的に認められない欲求や、満たされなかった欲求を、社会的で価値ある行動へ転じたり、別のより高い目標を達成することで満たすこと。

例:裸婦像や裸婦画はその芸術家の性衝動の昇華とみなされる。これは内的衝動に対する防衛機制であるばかりでなく、学問、芸術、文化、宗教などの創造的活動の基礎をなす心理機制でもある。

予期

将来生じる不快な感情に対する現実的な予期である、それに対して対処するための計画をすること。

投影(投射)/projection

自分が他人に対してもっている認めがたい考えや感情を他人に移して(人のせいにして)、他人がそのような考えや感情をもっているとみなすこと。

例:自分のなかにある他者に対する憎悪感が、無意識のうちに他者に移され、彼が自分を憎んでいると思う。

隔離(分離)

思考と感情、感情と⾏動が切り離される。

例:自分のことなのに他人事。

取り消し・打ち消し・復元

⾏為や思考にともなう不安や罪悪感を別の⾏動や思考で打ち消す。

例:強迫的に手を洗うことは、罪悪感の打ち消し⾏為。

退⾏

幼児期など、以前の発達段階に戻る。

例:子どもがえり。

転換

不満や葛藤を身体症状へ置き換えること。

例:ヒステリー。

解離

人格が統合されず分離してしまうこと。

例:多重人格

その他の防衛機制

防衛機制にはこのほか逃避、代償、攻撃、固着などがあります。

参考

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