目次
ヘルピングを提唱した人
1960年代以降、ヘルピングがカーカフ(Carkhuff, R.R.)らによって提唱された。
数多くの実証的研究に基づき、人間関係を通して自己探索の道を切り開くことを探求した理論。
マイクロカウンセリングとともに、包括的・折衷的アプローチの代表とされるカウンセリング理論。
ヘルピングの主要概念
ヘルピングの特徴
- 精神分析療法や来談者中心療法のような洞察志向の技法と、行動療法などの行動変容志向の技法を統合した、折衷・統合主義アプローチ。
- プロセスを4段階に分け、使用する技法を具体的、段階的に示す。
- 専門家だけでなく、一般の人も使えるように方式化。
援助過程の段階
事前段階
技法:かかわり技法(かかわりへの準備、親身なかかわり、観察、傾聴)
ねらい:ラポールを形成
実践内容:ヘルピーが自分の個人的経験を自己開示し、ヘルパーとシェアしようとする心の準備段階。
第1段階
技法:応答技法(事柄への応答、感情への応答、意味への応答)
ねらい:ヘルピーの現在地を明確化し、自己探求を目指す。
実践内容:ヘルパーはヘルピーと対話を繰り返すことで、ヘルピーの現在の状態を明らかにする。
第2段階
技法:意識化技法(意味、問題、目標、感情の意識化)
ねらい:ヘルピーの目的地を明らかにする。
実践内容:ヘルピーの自己理解を促進する。
第3段階
技法:手ほどき技法(目標の明確化、行動計画の作成、スケジュールと強化法の設定、行動化の準備、各段階の検討の手ほどき)
ねらい:目標に沿って実行する。
実践内容:目標達成のために具体的に計画を立て、行動を起こす。