この記事は今後追記していきます。
発達理論は、試験問題にしばしば出ますが、キャリコンとして活動しようと思うなら頭に定着させておきたい事柄。
この記事では、キャリコン試験前に、またキャリコンとして活動する前にしっかり押さえておきたい発達理論についてまとめました。
発達理論とは
「発達」という言葉の概念から入ってしまうと長大な記事になってしまうので、ここでは概略に止めます。
カウンセリングにおいては、発達理論をクライエント理解や援助の介入に用います。これは、カウンセリングは人の発達を援助し、かつ健康(ウェルネス)を促進するという理念に基づいています。
アメリカ職業指導学会が1952年に発足し、以後カウンセリングと発達を関連付ける動きが広がりました。カウンセリング心理学は、健常者の生涯にわたる発達援助にかかわる専門分野であるとみなされています。
キャリコンとして押さえておきたいカウンセリング理論としての発達理論は以下の6名様分。
- ユング
- ピアジェ
- エリクソン
- レヴィンソン
- ハヴィガースト
さらに、キャリア理論の中の発達課題については理論家ごとにあると言えます。
ユングの発達理論
ライフサイクル論を唱えたユングは、人生を少年期、成人前期、中年、老人の4つの時期に分けました。
また、人の一生を日の出から日没までの時間になぞらえて、40歳頃を「人生の正午」と呼びました。
ピアジェの発達理論
ピアジェ(Piaget、1896-1980)は、認知発達論を提唱。
エリクソンの発達理論
エリクソンの関連でよく問われるのが、青年期の発達課題「同一性(アイデンティティ)」。
エリクソンはアイデンティティを中核として、人間の生涯全般を捉えるライフサイクル論に基づき、心理社会的発達を8つの段階に分け、「個体発達分化の図式」に示しました(漸成的発達理論)。
エリクソンの心理社会的発達段階
発達段階 | 発達課題と危機 | 達成すべき課題 | |
乳児期 第1段階 |
信頼 対 不信 | 保護者などとの間の基本的な信頼関係 | |
幼児期前半 第2段階 |
自律 対 恥・疑惑 | 歩行や排泄を自分の意思でコントロールする。 | |
幼児期前半 第3段階 |
自発性 対 罪悪感 | 自分で考え自分で行動することを覚える。 | |
学齢期 第4段階 |
勤勉性 対 劣等感 | 「やればできる」を経験し、頑張ることを覚える。 | |
思春期 ~青年期 第5段階 |
同一性獲得 対 同一性拡散・混乱 |
「自分は自分である」と気づき自分を受け入れ、自分の向かう方向の認識を獲得する。自我同一性は獲得後も随時修正されるため、この後の維持習性は生涯の課題。 | |
成人前期 第6段階 |
親密性 対 孤独 | 前成人期とも。特定の1人と親密に付き合うようになり(異性か同性かは問わない)、相手を尊重し合い、相手の存在そのものを愛する。 | |
成人後期 第7段階 |
世代性(生殖性) 対 停滞 |
成人期とも。他者が育つことを助けることができるようになる。自分の子どもに限らず部下や後輩なども含む。 | |
老年期 第8段階 |
統合 対 絶望 | 自分のこれまでの人生を、これでよかった、これしかなかった、と思えるようになる。 |
レヴィンソンの発達理論
1920年ニューヨーク生まれの心理学者レヴィンソン。
「中年の危機」を指摘した人です。
この方の発達理論「生活構造的発達理論・成人発達理論」の中で発達段階は5つに分けられ、
成人への過渡期
人生半ばの過渡期
老年への過渡期
といった過渡期があるとしました。
ハヴィガーストの発達理論
発達段階に対応する発達課題の概念を提唱しました。
キャリア理論の中の発達
スーパーの発達理論、課題
スーパーは、職業的自己概念(キャリア自己概念)を発達させ実現していくプロセスをキャリア発達であるとしました。
職業的自己概念はスーパーの理論で主要な概念です。自己概念とは、個人が自分自身をどのように感じているか、ということ。自分の価値・興味・能力がどのようなものか、自分が主観的に形成してきた主観的自己と、他者からのフィードバックに基づく客観的自己が、個人の経験を通して構築されていきます。