2017年5月に行われた、第4回キャリアコンサルタント 学科試験問題の問29について。
国家資格キャリアコンサルタント過去問題一問一答集、詳しい解説・出典付き。
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問題文
ロジャーズ(Rogers, C.)の「人格と行動についての理論」の19の命題に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
選択肢
- 「現実とは何か」については、その人が受け止めている(認知)世界が現実であり、個人はその認知している現実の世界のなかで生きていると説明されている。
- 「生命体と環境の間には葛藤がある」については、個人の「こうしたい」という欲求と、こうしなければならない」という現実の間に葛藤が生じることが説明されている。
- 「自己理論と、その変化(発達)」については、他者を理解しようとするならば、その他者が自分自身の行動をその人の社会・文化で培われたその人自身の視点から見ているよう に、その行動を理解する必要があると説明されている。
- 「心理的適応」とは、自己概念が、個人の中で生起している体験を否認したり歪曲したりせずに受け入れ、その変化を取り込んで再体制化されている状態であると説明されている。
正解
4
各選択肢について
上記資料112ページに「人格と行動についての理論-19の命題」が掲載されています。
1つ目の記述
適切です。
「人格と行動についての理論」の19の命題の「現実とは何か」の内容に沿っています。
(命題1)個人はすべて、自分を中心とした、絶え間なく変化している体験の世界に存在している。
(命題2)生命体は、経験され知覚されるものとしての場に反応する。この認知される場は、個人にとって「現実(reality)」である。
(命題3)生命体は1つの有機的な全体(an organized whole)として、この現象的場に反応する。
2つ目の記述
不適切です。
19の命題には「生命体と環境の間には葛藤がある」というパートがありません。
3つ目の記述
適切です。
「人格と行動についての理論」の19の命題の「自己理論と、その変化(発達)」の内容に沿っています。
とても長いので引用はやめておきます。
4つ目の記述
適切です。
「人格と行動についての理論」の命題15の内容に沿っています。
(命題15)心理的適応とは、自己概念が、ある水準以上の象徴化において、生命体の知覚的・直観的な体験の全体を自己概念と一致した関係の中に取り入れているか、あるいは取り入れることができるときに存在する。